インドネシアの交通事情(完全版)
インドネシアの道路を走っていると、日本とは違う交通文化にワクワクドキドキ。 ここでは、自分が運転している中で、気づいたインドネシアならではの交通事情をまとめてみました。
交通ルール
インドネシアの道路は日本と同じく左側通行。その他の基本ルールは日本ほど厳格ではないが、信号や標識は徐々に整備されつつある。
信号がない交差点
先に交差点に入った車が優先らしい(運転手情報)
追い越し
右だろうが左だろうが関係なく追い越す。バイクは車の間をガンガンすり抜ける。
バス専用レーン(ジャカルタ)
ジャカルタ市内にはバス専用レーンがあり、違反して警察に見つかった場合は、罰金対象
ナンバー規制(ジャカルタ)
偶数日/奇数日で自家用車の通行が制限される(下道のみ。高速道路は降りなければ問題なし)。
信号代わりのおじさん
おじさんが交通整理をしていることがよくある。正式な職業ではなく、ボランティア(半分商売)のようなもので、車を止めてくれた際に感謝の意味で1,000〜2,000ルピア渡す。※渡さなくても大丈夫
運転マナー
運転マナーは人それぞれで、安全運転している人もいれば、とんでもない運転をする人もいる。
バイクの特徴
- ウインカーを出さない、または出しっぱなしが日常茶飯事
- 右折時に右側から追い越すバイクも多く、危険
- 道路端を逆走するバイクも存在(東南アジアあるある)
ヘルメット着用
警察がいない地域ではつけない人も多く、捕まったら200,000Rpの罰金らしい
実際には、ごく稀にしか取り締まりを見かけない
クラクション文化
クラクションの使い方は日本と異なり、危険を知らせるだけでなく、
「後ろにいるよ」「ありがとう」などの軽いコミュニケーション手段としても使用される
怒りというよりも、注意喚起・挨拶的なニュアンスが多い
道路事情あれこれ
インドネシアの道路事情は、地域によって差があります。
都市部は整備が進んでいますが、郊外では舗装が荒かったり、突然穴が開いていたりすることも。
スコールが降ると場所によっては道路が冠水することもあり、ドライバーの腕の見せどころです。
とはいえ、現地の人たちは慣れたもので、少々の水たまりでもスイスイ走っていく
また、Uターンポイントが少ないため、一度道を間違えると遠回りになることも。
それでも、ゆるい交通リズムの中で、みんな上手に共存している
道路状況
- 道路がガタガタ、凸凹だらけ。工事してもすぐにまた凸凹になる
- 大雨で道路が水没することもある(車は通れる程度)
- Uターンできる場所が限られているため、一度道を間違えるとリカバリーが大変(特にジャカルタ)
よく見る光景
- 散歩中の牛が道路をふさいで渋滞することがある
- 「ポリシー・ティドゥール(polisi tidur/寝る警察)」と呼ばれる減速用段差が存在。狭い住宅街では20mごとにある場所も
- 山道や狭い道路で脱輪して立ち往生する車もあるが、周囲の人が自然に助け合う
- 信号待ちのタイミングで、路上パフォーマーが歌やギター演奏を披露することがある。
高速道路の実態
インドネシアの高速道路は日本ほどルールが厳しくなく、“自由”な雰囲気です。日本と違ってバイクの通行は大きさに関係なく禁止されています。
運転スタイル
- 煽り運転や車間詰めも日常的。「早ければ抜く、遅ければ抜かれる」というシンプルな世界
- 高速道路で荒い運転をするのは圧倒的にバス
道路状況
- 路肩走行も当たり前、合流地点の渋滞はカオス
- 超低速トラックや故障車も日常風景
ちょっとした日常
- 何もない場所で普通に人がバスを待っている(違法だが普通に乗せる)
- 前に車がいるのに後ろからハイビームで煽られる
- 路肩に故障車が停まっている
- 超低速トラックが渋滞を引き起こしている
- 渋滞スポットでは物売りが出現、車窓越しに水・お菓子・果物などが買える
高速道路料金
インドネシアの高速道路は有料で、入口or出口で料金を支払います。料金所は非常にシンプルで、e-moneyカードをタッチするだけで支払い完了。ただし、事前のチャージを忘れないように注意が必要。e-moneyカード以外使った事がないのですが他にも使えるカードはあります
高速道路料金
区間によって料金は異なるが、60キロくらい走って300円程度と、日本に比べるとかなり安い。ただし最近開通したジャカルタ南の高速道路は1000円くらいする※その代わり道路はきれいで空いている
サービスエリア事情
インドネシアの高速道路には休憩・食事・トイレなどの施設を備えたレストエリア(Rest Area)があります。 これらの施設は距離(Km)を基に番号が付けられており、例えば「Rest Area KM 57」のように表記されます。
サービスエリア事情
- ジャカルタ近郊には数が少なく、休憩ポイントが限られている
- トイレは整備されているが、使用にお金がかかる場所もある(無料トイレもある)
- 駐車場は日本より狭く、ごちゃついていることが多い(稀にカオス)
- 土日や連休時はサービスエリア内外で渋滞がよく発生する
- サービスエリアにも当たり外れがある
車とバイクの特徴
- アップルのロゴマークを貼った車が謎に多い(ブランドよりファッション感覚?)
- 宗教関連のステッカー(例:アッラー)を貼った車もよく見かける
- バイク文化、スクーターが主流
- バイクのMTタイプは単気筒がほとんどで、2気筒以上は珍しい
- ヘルメットをちゃんとかぶっている人が意外と多い
- 車メーカーは多種多様で、日本車、中国BYD、韓国ヒュンダイなどさまざまな車が混在
ガソリン事情
ガソリン価格は1リットル約100円前後。インドネシアでは、ガソリンスタンドはいくつかのブランドがあり、日本のように「レギュラー」「ハイオク」といった呼び方ではなく、スタンドごとにガソリンの名前が異なる。
例えば「プルタミナ(Pertamina)」系列のスタンドでは、以下のような種類のガソリンが販売されています。
プルタマックスターボ(Pertamax Turbo)
高オクタンのハイオク相当。スポーツカーや高性能車に向いている
プルタマックス(Pertamax)
標準的なレギュラーガソリンに近いタイプ。一般的な車に広く利用されている
プルタライト(Pertalite)
ややオクタン価が低く、レギュラーの下位互換といった位置づけ。価格はプルタマックスよりちょっと安い
DEX(Pertamina DEX)
ディーゼル車向けの燃料。清浄性が高く、エンジン保護性能にも優れている
運転免許(SIM)について
インドネシアで運転するには
- 国際運転免許証は使えないため、インドネシア発行のSIMが必須
-
SIMは車やバイクの種類に応じてA、B、C、Dの4種類があります:
- SIM A:乗用車用
- SIM B1/B2:大型車(バス・トラック)用
- SIM C:オートバイ用
- SIM D:障がい者用など特殊免許
※日本のように1枚の免許で全種類運転できるわけではなく、車種ごとにそれぞれ1枚ずつの免許証が発行される
- SIMはエージェントを通して取得可能で、費用はおおよそ10,000~15,000円程度
- 取得には必要書類や健康診断などが必要になる場合があります
まとめ
インドネシアの交通は一見カオスに見えますが、お互いに譲り合い助け合う文化があります。ルールに縛られすぎない分、人間味のある優しい交通社会だと感じます。毎日危ないな~と思いながら運転していますが、それもまたこの国ならではの魅力です。